極上ショコラ【短】
篠原が律動を始めたのは、それからすぐの事。


「やぁっ……っ、いま……っ、む、りぃ……っ!」


首を横に振りながら顔を上げれば、篠原は艶やかな笑みを浮かべていて…


無理だと思っているのに、されるがままに揺さ振られている体が酷く悦(ヨロコ)んだのがわかった。


ドアのすぐ近くで立ったまま、下着をずらされただけ。


前戯もそこそこだったから痛くてもおかしくないのに、篠原自身を咥えているあたしの内(ナカ)は泥濘(ヌカルミ)のようになっている。


それに気付いた事によって込み上げた羞恥と彼の激しい動きが、再びあたしを高みへと押し上げた――…。


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