憎悪と、懺悔と、恋慕。
 

 木崎センパイに手を引かれ、2人で木崎センパイの部屋へ。

 2人並んで、ソファーとテーブルの間に座る。

 「じゃあ、今日は問題の英語を勉強しよっか」

 木崎センパイは、本当に1分1秒を無駄にしないらしい。

 部屋に入った途端に本題に入った。

 「あ・・・ハイ」

 正直、ちょっと休んでからにして欲しかったけど、1分1秒を無駄に出来ないポンコツ頭のワタシが『少し休憩しませんか??』などと言えるわけもなく、おとなしく英語の教科書とノートを鞄から取り出し、テーブルに置いた。

 その教科書を手に取り、ポストイットが貼られたページを見つけると『範囲はココからココねー』と言いながらパラパラ捲る、木崎センパイ。

 その手が止まり、

 「じゃあ、この練習問題訳してみ??」

 木崎センパイが、短めの英文を選び、指差した。

 その文を見つめ、凍り付く。

 ・・・。

 ・・・・・・。

 ・・・・・・・・・どうしよう。 わかんない。
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