呪いのブレスレット
「それって血みたいじゃないか？　あまりいい色じゃないからつけるのやめれば？」

翔平はこれをひかりの形見分けの品だと知っているのに……。

でもその言葉を聞くと、あたしの心の中でイライラとした気持ちがこみ上げてきた。

「いいじゃん！　つけたいんだからっ！」

ムキになって言うと、翔平は驚いた顔になる。

「どうしたの？　そんなにムキになるなんて」

あたしの剣幕に押されたのか、翔平は苦笑いを浮かべる。

更にイライラしてくるあたしは通学かばんの中に教科書などの使っていた物をしまう。

「おい、どうしたんだよ？」

翔平はポカンとしている。

「あたしがやりたいようにしているの！　彼氏だからって口出されたくないから。帰る！」

「っ、お、おいっ！」

翔平が止める声を無視して、あたしはファストフード店を出て行った。

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