(続) 冷めた結婚

まだ何も、解決してないのに妄想だけは膨らんでいって。


大きな塊となって、次第に私の脳内を埋め尽くして行く。


「輝…」


独り言のようにポツリとつぶやくと、静まり返った部屋はそんな言葉を簡単に吸収していってしまった。



「ままー?」



しっかりしなきゃ……。


どうしよう、どうしよう?


考えれば、考えただけその文字が頭を駆け巡る。



「まずは、朝ごはんからだよね…」


力なく冷蔵庫を開け、卵やハム、チーズを取り出して朝食の準備に取り掛かった。

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