わたしの中の 私
「俺、送ってくわ。」

二人を見送り須賀をタクシーに乗せた。

しかし家の場所を聞こうと須賀を何度も揺らし起こそうとしたがいっこうに起きる気配がなかった。

仕方なく、俺の家に連れていきベッドへ寝かせた。

始めは須賀の寝顔を眺めていただけだったが、柔らかそうな唇に触れたくて少しだけなら気づかないだろうと須賀の唇に軽くキスをした。

……しかし自分の中の何かが弾けてしまう。

多分、今思うと理性がとんでしまったのだろう。

その後、勢いのまま身体をつなげた。


……俺はこの歳でとんでもないことをしてしまったのではないか……。

この時すでに須賀を手放せなかった。


須賀本人は全く気付いてないみたいだが、社内では
男性に人気だった。


……絶対、俺のものにする。
誰にも渡さない。


そう決意した。

















< 64 / 66 >

この作品をシェア

pagetop