Innocent Smile~ずっと一緒に~

その日の午後。
仕事をしていると、体がだるくて頭痛がしてきた。

体調が……すごく悪い。


ヤバいなぁーと自覚しながら、
休憩コーナーの椅子に座って、栄養ドリンクを一気に口に含む。


「佐那子さーん。……あれ?
どうしたんですか? 顔色悪いですよ?」


名前を呼ばれて振り向いた私に、恭哉が少し驚いて心配そうに声をかけてきた。


「こんなもの飲んで。……具合、悪いんですか?」


私の手から栄養ドリンクの空き瓶を奪い取って、自販機の傍のゴミ箱へ捨てる恭哉。


「…ちょっとね。でも大丈夫よ。」

「大丈夫じゃないですよ! そんな青い顔して!
今日は後の仕事も大したことないですし、俺がやっておきます。
だから、佐那子さんは早退してください。」

「何言ってるのよ。定時まではいるから。」

「ダメです! もっと酷くなったらどうするんですか!
家で寝ててください。」


いつもニコニコ笑ってる恭哉だけど。
今の恭哉は至って真面目な顔つきで…。

しかも自分の主張を曲げる気配は、微塵も感じられない。


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