お見合い結婚


「お父さんが居なくて良かったわ
遼平が 会社を継いでも
あなたたちには ちゃんと損は
させないように 考えてるのに
遼平と平等とまでは いかないけど
それに 明さんは
会社を継げる器じゃないでしょ
明さんには 重みだわ」


「母さん・・・ごめん
遼平たちも・・・ごめん」


泣き泣き謝るお姉さん
会社を継げなくても
それなりの物は貰えると分かったからなのか
一転して態度が変わったのだ。


「姉貴!別に謝らなくていいよ
お陰で俺達の絆は よりいっそう
深まったからな」


あたしの肩を抱く遼平。


「母さんもういいかな?
おれたち今からデートするからさ」


「あら・・・仲がいいのね
どうぞどうぞ 帰って
由香子さんごめんなさいね
疑っちゃったりして」


「いえ・・・」


あたしたちは 内田家から出た。


「大成功!」


遼平の言葉に


「びっくりしたぁ
オレの好きなのは由香だしって(笑)
上手だね~俳優さんになれちゃうよ」


と返したあたし。


「えっ?本気だけど?」


「またまたぁ~」


「メッチャ好き!お前が大好きだ」


「えっ。。。」


マジな顔してる遼平に
ドキッとした。


「なーんてね
オレの演技どう?
マジで俳優になろうかな」


告白は嘘か~!!!


「もー!アホ!ボケ!マヌケ!」


胸を叩いてやった。


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