恋人は高校生組長
みな、心得ていたのだろう。

ざわつく者は、ごく一部だった。




「よって、今この時から、正式な白虎組組長は私、西宮瑠理香(ルリカ)だ」







覚悟はしていた。

いつか、こんな時が来るんじゃないかって。



こんなに早いなんて、思っていなかったけど。








「いいかっ…………!!!」




腹の底から大声を上げる。








「「「はっ!」」」





一斉に、頭を下げる組の者たち。

壮観だった。





私の体を迸る血が騒ぐように、背中の白虎が吠えている気がした。
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