激甘警報発令中!恋人たちの甘い ラブ・ジュレ
「今日の愛し方は甘すぎると思うの。」

「甘すぎると何?」

「満たされすぎて怖いの。」

「俺にはまだ足りないくらいだ。」

「そうなの?」

「離れても俺を忘れないでほしい。」

「専務室で孝二さんと顔を合わせたことや、社内のラウンジで口説かれたことが懐かしい。」

「記憶力いいな。」

「だから心配しないで。」

「してない。」

「自信あるの?」

「あるわけない。」

「不安?」

「君は?」

「会えなくなるのはつらいと思うけど。」

「けど?」

「私の想いは孝二さんの中に届いているはずよ。」

「それだけじゃ耐えられなくなる。」

「それは私も同じよ。」

「君に夢中になれる今を大切にしたい。」

「孝二さんらしい言葉ね。」

「それ以上のものが見つからないだけだ。」

「それで充分ですもの。」

「君を失いたくない。」

私は今夜も彼の腕の中で眠った。

~『しっとりと愛されて』より~





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