奥様のお仕事
女将が片づけに来たときまでは しっかりしていたはず。
浩一郎に恥をかかすわけにはいかないから

「とても美味しいお料理でついつい
お酒も飲みすぎちゃいました」そうしっかり言った。


そこは覚えてるけど


「頭痛い・・・・・」
目が覚めて 激しい痛みに頭を抱えた。


ハッ!!!

飛び起きると 隣の布団に 浩一郎が眠っていた。


帰ってきたんだ・・・・・
いつ 戻ってきたんだろう・・・・・

痛い・・・・ダメだ・・・・・
完璧に 二日酔い


起き上がって ポーチに入れておいた頭痛薬を出して飲んだ。


「何時だろ」


時計は 四時を回っていた。
浩一郎は何時に帰ってきたんだろう


スマホのメールを確認すると ラインが6件も入っていて


最後 0時のメールは

『ごめん あと一時間遅れるけど 今 向かってるから』


スマホも遠くに追いやったんだった。
気になって仕方がないから・・・・・・・。


でも約束通り帰ってきてくれた。
嬉しかった・・・・・・・



新年会でも慰労会でも 雇い主がいないと始まらないもん


五月さんも離婚に向けて障害がなくなったわけだから
私のお仕事も終了する。


哀しいけどシンデレラは魔法が解けたら現実に戻るんだよね。
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