最後の恋愛
第2章 「土曜日」
*土曜日*

目が覚めると、自分の部屋のベッドの中だった。

あんなに飲んだのは久しぶりだったから、頭痛に伴う吐き気を覚えて、ベッドから身体を起こした。

コップに注いだミネラルウォーターを喉に注いで思案する。

いつもの土日なら、慣れない若作りの洋服を選びにショッピングに出かけたり、いつハルが来ても良いように隅々まで綺麗に部屋の中を掃除したり、腕を磨くために拘った料理を試したりで忙しい。

けど、もう別に何もしなくて良い。

料理の腕も磨く必要ないし、化粧だってしない。

借りてきたDVDを観ながら、ポテトチップス食べて、カロリーがやたら高そうな炭酸ジュースとか飲んでやる。

ピザも2枚注文してやる。

体重は何キロか上昇方向に見直しされているかもだけど。

空しさとこみ上げる怒り、やるせなさ。

こういう時、良い詩が書けそうだな、と思う。

人って以外にも、ポエマーだ。

きっと全世界の失恋女子共通の事象ではなかろうか。
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