Sweet Lover
「はい、敬語使った罰~♪」

響哉さんはご機嫌に人の額にキスをする。

「ちょ……っ」

真っ赤になる私から、手も放してくれない。

「マーサ。
確かに俺は大人気ないと思ってる。
そうだよな。
オトナだったら、折角同じベッドで眠るレディを、服を着たまま眠らせたりはしないよ。
ここは一つ、オトナとしての礼儀を果たさないとレディに失礼……っ」

「うわぁあああっ」

思わず胸元に伸びてきた、その手を叩いて、大人しくシーツの海に身を沈めることにした。

「い、いいです。
オトナじゃなくて、もう全然っ」

「おや、残念。
 キスなんて出来なくても、気にならないくらいめくるめく一時を味あわせてあげるのに」


さっきと言ってることが真逆になってますけど、大丈夫ですか?
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