年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
雪が舞う中二人で歩く。

まだ会って三回目なのに、大輔くんの隣は妙に安心できて、変に気を回したり、肩に力を入れずにすむのが不思議だった。


ゆっくり歩いてもすぐに私の家に到着してしまった。
私がお礼を言ってマフラーを返すと、大輔くんは受け取りながら、少しだけ考えるような間を空けて、私を見た。

「あの。本当に、連絡したりしていいんですか?」

そう問いかける視線はまっすぐで、私はまた勝手にドキドキする。

「うん。私からも連絡するね」

そう言って笑うと、大輔くんも安心したように微笑んだ。
 

おやすみなさい、と挨拶を交わして、来た道を戻っていく後ろ姿を見つめながら、心の中に暖かな気持ちがじわじわと広がっていくのを感じる。


何かが心の中で急速に育っていく、その予感を感じながら、彼の姿が見えなくなるまで、ずっとその影を追っていた。
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