年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
息が切れて苦しくて、それでも走る速度を緩められない。
真冬の夜道をコートも着ずに、一心不乱に走った。
もう通い慣れた道を、なにも考えずただひたすらに。
白い建物が見えてきて、徐々に走る速度を緩める。
ノーブルのガラス張りの壁がスクリーンに隠されていないのに気付いて、足を止めた。
……そっか、まだ営業中だ。
肩で息をしながら、何をバカなことをしているんだろう、と我に返った。
仕事中にいきなり押しかけて、それで一体大輔くんにどうして欲しいんだろう。
店を見上げながら、息を整える。きっとまだ、彼はLINEのメッセージすら見てないだろう。驚かせて、居心地の悪い思いをさせるだけだ。
ようやく息が整ってきて、頭にのぼっていた血も落ち着いてきた。
鞄も携帯も鍵も全部会社に置いてきて、それじゃあ家にも帰れない。取りに戻らなきゃ。もう祥裄も帰っているだろう。
お店に背を向けて歩き出す。
戻って携帯を見たら、もしかしたら大輔くんから返事が返ってきているかもしれない。
いつもみたいに、よくわかんないキャラクターのスタンプで、オッケー、って……。
真冬の夜道をコートも着ずに、一心不乱に走った。
もう通い慣れた道を、なにも考えずただひたすらに。
白い建物が見えてきて、徐々に走る速度を緩める。
ノーブルのガラス張りの壁がスクリーンに隠されていないのに気付いて、足を止めた。
……そっか、まだ営業中だ。
肩で息をしながら、何をバカなことをしているんだろう、と我に返った。
仕事中にいきなり押しかけて、それで一体大輔くんにどうして欲しいんだろう。
店を見上げながら、息を整える。きっとまだ、彼はLINEのメッセージすら見てないだろう。驚かせて、居心地の悪い思いをさせるだけだ。
ようやく息が整ってきて、頭にのぼっていた血も落ち着いてきた。
鞄も携帯も鍵も全部会社に置いてきて、それじゃあ家にも帰れない。取りに戻らなきゃ。もう祥裄も帰っているだろう。
お店に背を向けて歩き出す。
戻って携帯を見たら、もしかしたら大輔くんから返事が返ってきているかもしれない。
いつもみたいに、よくわかんないキャラクターのスタンプで、オッケー、って……。