もう、誰も好きにならない。
せめて、後悔したくなかった。









それから二宮くんは毎日教科書を見せてくれた。 選択科目が別々の授業は、誰からも教科書を貸してもらえないワタシの代わりに、二宮くんが他のクラスの友達に頼んで借りてきてくれて。







二宮くんが隣の席にいてくれる事で、悪口やシカトはなくならないけれど、水をかけられたり突き飛ばされたりといった、身体的な嫌がらせはなくなった。







二宮くんには、凄く助けて貰っていると思う。 感謝もしてる。







ただ、二宮くんが言っていた通り、友達にはなれていない。







一緒にお昼ゴハンを食べた事もなければ、休み時間に話をした事もない。 休み時間は、二宮くんは仲間と喋りに席を離れてしまうから。







お昼休みは、相変わらずひとり準備室でお弁当を広げている。







まぁ、15分くらい経つと二宮くんが昼寝をしにくるのだけれど。







二宮くんの目的は昼寝なワケだから、その時に会話をする事もない。







ただただ静かに時間を過ごすのが、ココ最近の日常。
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