本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
待ち合わせ場所は私がいつも乗り降りしてるバス停だった。
急いでバス停まで行くと既に小牧君はバス停のベンチに座って本を読んでいる様だった。
「小牧君!お待たせ!」
小牧君の目の前に立つと彼は、ゆっくりと目線を上に向けた。
「あん・・な」
小牧君は私の名前を呼ぶとそのまま何も言わなくなった。
「どうしたの?」
首をかしげると小牧君の顔がほんのり赤くなった。
「・・・反則だよ」
何が反則なのかわからなくて私が返答に困っていると
「そんな短いスカート誰にも見せたくないんだけど」
「え?・・・スカート?でもブーツはいてるし」
「そういう問題じゃない」
そんなこと言われても…困る。
これでも喜んでもらえるようにおしゃれしてしたつもりだった。
でも・・・小牧くんにはよくは見えなかったんだ。
「だったら着替えてーー」
ぼそっと呟くと小牧君は私の手を握った。
「いい!そのままでいいんだ。似合わなくていっているわけじゃないんだよ。その…あまりにかわいくって他の人に見せたくないっていうか……単なる俺のわがまま・・・あ~~俺って心狭すぎ」
頭を抱えながら焦ってる小牧君がなんだかとてもかわいく思えた。
でも私はこんなこと言われたことがないから素直に喜んでいいいのかわからなかった。

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