天使な君は儚すぎる夢を僕にくれた
「今日は、会社の同僚と飯食いに行くから、帰り遅くなる」


着替えながら、僕はわざとらしく言った。


「わかった~あ、レポート書かなくちゃ」


布団の中から気だるげに聞こえるしえるの声が、やけに耳障りで僕は早く外に出たかった。


今日は、睦月と飯を食いに行く約束。相談があるらしい。あいつにとって悩み事とかあるのか、疑問視するところだ。僕と睦月はそれほど仲がいいわけではない。やたら睦月が僕に絡んでくるというわけなんだけど。まあいい。外出する口実ができたから。


「飯は冷蔵庫に入ってるから」


「ご飯...」


可愛い寝顔にほんの少し、心が乱れているのが自分でもわかった。変な気持ちだった。


「行ってくるよ」


そう言い残し、僕はアパート出た。
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