俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


返信する前に2通目のメールを開くと、今度はこんな言葉が……。



《褒められて調子に乗るなよ。

使えない雨雲に比べたら、良かったというだけだ。

お前は半人前以下。報道ニュースを読ませてやれるレベルまで、さっさと上がってこい。


寝るまで、まだ二時間あるな。

最上階の俺の部屋まで、今すぐ来い。しごいてやる》




え……えええーっ!?

今から練習!?

私、もう寝ようとしてたんですけど!



そんな文句は却下されるとわかっているので、言えなかった。



寝るまで二時間あるって……

風原さんは一日の睡眠時間を、4〜5時間とみているのだろうか?


私は6時間。できれば7時間寝たいのに!



褒められて雲の上まで舞い上がったところから、一気に地上に叩きつけられた気分だった。



そのあと私は、パジャマを脱ぎ捨て着替えして、慌ただしく部屋を飛び出したのであった。




――――……




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