センチメンタル・スウィングス
キスしたい男(ひと)
「・・・ん。檀上さん!」
「は!はいっ!」
「これ」
「あ・・すみません」

・・・どうしよう。
仕事が手につかない。

和泉さんとの関係を知られたくないと思いながら、気づけば彼の姿を目で追ってるし。
彼が使っているボディソープを使ったことや、彼が作ってくれた目玉焼きとトーストを一緒に食べたことを、再現するように思い出してるし。

それだけじゃなくて、彼の手の感触や、触れられたときの喜びとか・・・。
彼が上に乗ってきたときの、心地よい重さとか・・・。

だ、ダメッ!

もう私ったら、仕事中だというのに、なんてはしたない・・・。

・・・別にこれは、やましい関係じゃないから、隠さなくてもいいと分かってる。
でも・・・私たちの関係って、一体何だろう。

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