【短】溺愛ショコラ
『今までは茉子に男がいたから、遠慮してやってたんだ。』
「え……?」
『でも、もう手加減してやんない。』
「!」
艶やかに微笑んだ先生が、何も言えない私の耳元で囁く。
『俺しか見えねーようにしてやる。』
反則だ、と思った。
こんなギャップ、隠してるなんて。
『俺の愛で、茉子をドロドロに溶かしてやるよ。』
「っ…そんな、」
『茉子に拒否権なんてないよ?』
「っ、」
さっきのさっきまで、先生のことなんて気の強い、手のかかるオネェさんとしか思っていなかったのに。
こんなにも、"男"な部分を魅せられて。
『だから早く、俺に溺れちまえよ。』
早くも、男らしい先生にノックアウト寸前だった。