身長差43センチのふたり。



「…そん代わり、2人っきりの時だけやけんね…?」

『っ…!あぁ、それだけで十分。』

「わっ!?」


スッと千尋くんに抱き寄せられて、千尋くんのとても嬉しそうな笑顔を見てしまったら、もういいかと思ってしまった。

博多弁を話すだけで、こんなに喜んでもらえるなんて思ってもみなかった。

私のちょっとしたコンプレックスだったものを、プラスに変えてくれた千尋くんに胸が締め付けられる。


「…ち、千尋くん、恥ずかしいっちゃけど…っ」

『あー、俺…今世界で一番幸せかもしんねぇ。』


一段と速くなった千尋くんの鼓動と私の鼓動が重なった瞬間。

私も千尋くんに負けないくらい、幸せを感じていた。


好きな人に包まれながら、今年のクリスマスはきっと忘れられない思い出になるだろうと、早くも心をドキドキさせたのだった。



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