身長差43センチのふたり。



華ちゃんに手を引かれて、自分の席に座る。

華ちゃんも私の前の席に座った。


『本当良かった。雛乃が元気になって。』

「心配かけちゃってごめんね。」

『いいの、いいの!高遠と仲良くやってるんならそれで。』


私は本当にいい友達を持ったと思う。

昨日、華ちゃんが千尋くんに私の風邪のことを言って、看病しに行くように言ってくれたんだよね?

私と島津さんのことも千尋くんに言ってくれたのだって華ちゃんだ。

だって、私は島津さんのことも風邪をひいたことも、華ちゃんにしか話してないんだもん。

だから、華ちゃんには感謝してもしきれないほどにありがとうという気持ちでいっぱい。


『で、作るんでしょ?』

「…え?何を?」


カバンに入っているテキスト類を机の中にしまっていると、目をキラキラと輝かせた華ちゃんが口を開いた。

あまりにも突然で、話が飛びすぎていて、私は全くついていけない。


『何って…。これだから雛乃は~!』

「え?何?本当に分かんないよ!」


さっきまで目を輝かせていたのに、急に私に冷たい視線を投げてくる華ちゃんに戸惑いを隠せない。

本当に何なんだ。



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