イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
「私ってどんだけ迷惑かけてるんだろう?」

家政婦としての働きを期待されていたのだとしたら、刹那さんはきっとがっかりしてるだろう。

今は刹那さんのお荷物状態。

火事を起こされては困ると、キッチンに立つことも刹那さんに禁止されているのだ。

刹那さんが忙しそうだったので、あの飴の事は聞けなかった。いや、違う。怖くて聞けなかった。

何故刹那さんがあの飴を持っていたのか?

たまたまどこかから入手した。そう結論づけるのが妥当でしょう?

でも……なんだろう。心に引っかかるものがある。

もし……あの学ランが久世さんのではなくて、刹那さんのものだとしたら……久世さんは私に嘘をついた事になる。

あの優しい久世さんが?

ないよ。ない、ない。

「私……やっぱりおかしい。火傷してからちょっと寝不足だからかな?」
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