イジワルな君に恋しました。
「もうスッキリしたよ!
さすが先輩って感じだよね。
でも、いつからそんなに仲良くなってたの?」
ニヤニヤして私を見る花香ちゃんは何かを期待してるよう。
何を期待してるのかは、分からないけど私は事実を言うだけ。
「ちゃんと話したのは、今日の昼休みに保健室に行った時だけ。
さっきはたまたまいて、助けてくれたの。
だから仲良いってわけではないんだよね……」
これで合っているのに、なぜか言ってて寂しさを感じた。
実際にそれだけなのに、どうして胸が苦しくなるんだろう?
「仲良いわけじゃないのに、あそこまでしてくれるんだ。
これは、ひょっとしたらひょっとするかも?」
花香ちゃんが考えるように顎に手を置く。
そして、楽しそうに笑った。
そのまま帰ることになり、花香ちゃんの笑顔のわけは分からなかった。