彼と私の事情
そんな新しいシャンプーとかをすべてあけてお風呂におく。

大事にされている感覚に陥りそうで、自分に言い聞かせるようにお湯を浴びた。

「あんな思いはもうたくさんだ。」


シャワーを浴びて部屋に戻ると、

「…寝てる…」

ソファーで横になって寝ていた。1日運転してくれたんだし、疲れたのも当然だ。

そっと、近くに座って彼の寝顔を見る。

1日しか出会ってからたってないけど、
もっと長く一緒にいたような感じがする。

「…ん…」

きゅっと、ソファーに置いた私の手を握った。

無意識なんだろうけど、こっちばっかり心臓が忙しい。

でも。振り払えなくて。

もう少しこのまま寝かせてあげようと思い、手を握り返した。
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