キミじゃなきゃダメなんだ


いや、待って。ちょっと待って。

『好き』?

私を?

初対面で?

大して綺麗でも、可愛くもないのに?

こんなイケメンが、なんで!?



『あ....え、えええと....』


頭の中が混乱して、うまくしゃべれない。

どうしようどうしようと目を回していると、ちょうど良くか悪くか、バスが来た。


私は逃げるように立ち上がると、『あ、え、えええと』といいながら、バスへと向かう。

イケメンさんは、驚いた顔で私を見ていた。

バスに乗り込む直前、私はせめてもの返事はと思い、声を出した。



『ごっ、ごごご、ごめんなさいっ!』



...そんなことしか、言えなかった。

本当に申し訳ない。

人生初の告白ゆえに、テンパりすぎた。許してほしい。



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