キミじゃなきゃダメなんだ
「ねぇ。これでいいの?マル」
先輩を避けはじめて一週間ほど経った昼休み、里菜がそう言った。
最近里菜は、松原先輩のところへ行くのが日課になっている。
今日はその日課へ行く前に、私へ声をかけたみたいだった。
「....だって、無理だもん。先輩のこと傷つけずに、友達続けられないし....」
先輩が私のこと好きだって、私が気づいてないのなら、まだよかったけど。
もう、知ってるから。
....苦しいほど、知ってるから。
お弁当を食べなから、辛気くさい空気を出す。
すると、それにいい加減耐えられなくなったのか、チョコちゃんがジュースの入ったペットボトルをダン!と勢いよく机に置いた。
「マル。あんたウザい」
ヒィ。
チョコちゃん、ここにきて毒舌。
いくらなんでも酷すぎやしないかい。