不機嫌プロポーズ(仮)





久しぶりに会ったその人は、やっぱり二人とも大人になってたから随分変わってしまっていたが、面影はどことなく残っていて、少しだけ懐かしく感じた




で、早速メッセージのことを聞くと、その人は




『えっ!?もしかしてあいつ、そのことまだ言ってなかったの!?』




と心底驚いていたが、まぁそのほうがあいつらしいかと納得した様子だった




話を聞くからにどうやら小学3年生、彼はその時別のクラスに転校してきたわたしに恋をしたらしく




それからずーっとわたしを想い続けていたらしい




6年生になって初めて同じクラスになるものの、何を話していいのかわからなく、ずっと話しかけられないままあの席替えがあり、わたしの後ろの席になったのを機に仲良くなろうとしたが、緊張しすぎて思ってもないことを口に出してしまったらしい




それで何度も謝ろうとしたけど、結局はそれ以上酷い言葉を言ってしまい、もうどうすればいいかわからないまま、わたしに相当捻くれた愛情を注いでいたらしい





…本当に、馬鹿なのだから







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