Cry for the moon
お互いに好きでもない相手と体を重ねて、なんの意味があるのだろう?

自分を愛してくれる誰かを無理して好きになろうとしても、きっとそれは意味がない。

自分が好きだからこそ、相手にも自分を愛して欲しいと願うのだとリュウトは気付いた。


簡単に手に入るものほど、自分にとっては価値のないつまらないものばかり。

逆に、自分が欲しくて欲しくて堪らないものほど、どんなに手を伸ばして欲しがっても、この手に触れる事すら難しい。

(こういうの…なんて言うんだっけか…。)

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