カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
やがて抱きしめる腕が強く・・


力強いものに変わっていく・・





「舞・・」





苦しそうにささやくカズキの瞳には、何か覚悟をしていた瞳だった。





カズキが何かを言おうとしていたけど、
慌てて唇を指であてて、言葉をさえぎった。



「何も言わないで・・立ち直れそうにも無いから。」




切れ長の瞳が私を映すのも、これで最後になるのかもしれない・・






華がほころむように、優しい微笑をカズキは浮かべて私の頬にそっとキスをした。






やがてカズキは静かに帰っていく。





見送る背中が・・涙で滲んで・・・





もう・・・なにも・・・見えなかった・・




















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