ヤンデレ彼氏に監禁されて
さっきの密着と、感じが全然違う


吐息も、心音も


そして、心境も


白紙だった頭は、現実に引き戻された


現実放棄など、ただの戯れ言だ


放棄など出来ない


私は、『生きているんだから』


現実の切り離しは不可能


生きている限り、逃れられはしない


無意味すぎた機械化だった

壊れたいなんて、本当は望んでないくせに


追い詰められすぎて、後先考えることを捨てていた


苦しみを決壊して終わらせようとも、所詮は一時


次の日になれば、後悔によりまた苦しむだけ


「……っ」


知らずに、体が強張る


感情が揺らめきすぎて、とんでもないことをすることだった


後悔しかない、罪


罪状は、放棄


自分を『捨てよう』とした、私の過ちだった


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