ヤンデレ彼氏に監禁されて
画面から、アナウンサーが消える


会話からして、今写っているのは、犯人の写真だろうけど


――我が目を、疑った


「う、そ……」


まばたきを何度もし、画面を直視する


変わらない映像
変わらないならば、この目に写るのは現実で


その現実というものが――


「――っっ!」


考えていた頭に、インターホンの音が流れてきた


金縛りにあったように身が萎縮する


唐突すぎる訪問者には、嫌な予感しかしなくて


居留守をしろと、全神経が訴えた


目を、テレビから玄関側に移す

壁の向こうなんて透視能力でもなければ見えないのに

私は、玄関から目が離せなかった


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