続きは、社長室で。
私はどうすれば、いいの・・・?
夜道を軽快に走る、メルセデス――
出社と退社は、社長に同行する義務があって。
こんな日であろうとも、仕事には関係ナイ。
この車が、さらに心を打ちのめす・・・
最近購入という、最新モデルの高級車。
社長には珍しく、スポーツカータイプではナイ。
ホワイトの車なんて、初めてのチョイスだよね?
・・・婚約者の人の趣味――?
「・・・っ――」
隣にいるコトが唯一、許される助手席。
私にとっては、幸せな空間だったけれど。
婚約者の存在を知って、居た堪れなくなる・・・
この席は本来、婚約者の人のモノだから――
妾の私が、座っていて良い訳ナイ・・・