戦国遊戯
食事を取っていると、玲子が部屋に入ってきた。

「おはよう」

「・・・あぁ、おはよう」


玲子が部屋に入ってきて、俺に向かって笑って挨拶をしてくれたことがうれしかった。

・・・ほっと、したんだ。


食事中、お互いに何もしゃべることはなかった。
食器と箸がかちかちっと音を立てていた。


一緒に、信玄の家に向かった。
昨日の件の報告をしに。


信玄の家に着いた。玲子は少し緊張した風だった。
肩を軽くたたいていやると、玲子はこっちを見てきた。

「大丈夫。緊張するなんて、玲子らしくない」

笑って答えると、玲子は苦笑いをした。
そして、小さく、ありがとう、と聞こえてきた。
玲子は震える手で、着物の裾をぎゅっと握り締めてきた。


「お館様。玲子を連れてまいりました」

「うむ、入れ」

「はっ」


ふすまを開けると、信玄がこっちを向いて座っていた。

軽く頭を下げ、部屋の中に入った。
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