Magic Academy ~禁書に愛された少女~
その日の夜、心配したうみたちが、そらの様子を見に部屋まで来てくれたのだが、今は会いたいとはどうしても思えず、3人には会わなかった。

「そら!話したくなったら夜中でもいつでも、すぐに言ってね!」

ドア越しにかけられた優しい言葉を聞きながら、そらは床にゴロンと寝転がっていた。


これから先、どうなるんだろ。


ため息が漏れる。
魔法が使えない魔法使いなんて、この学校に居る意味がない。
そう思うと、ツキツキと胸が痛んだ。


入る前までは、億劫で仕方なかった学校だったけど、入って得たものは大きくて、そらにとって、すでに手放せないものになっていた。


やだなー…
学校、辞めるなんて。


こぼれそうになる涙を、ぎゅっと唇を結んでこらえた。

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