流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
楽しい時間がすぎるのは早くて、気がつけば少し、そらが紅く色を染めていた。

のんびりと清水寺から3人で手をつないで歩いて四条へと向かって歩いた。
人がたくさんいたけれど、はぐれないようにと、しっかりと玲子と幸村が手をつないでくれて、幸姫は少し胸の奥がくすぐったく感じた。

「あ!おいもさん!」

少し先に見える焼き芋の屋台を幸姫は発見すると、2人の手をするっと離して、とことこと走り出した。

「あ、こら、幸姫!」

玲子が声をあげる。幸姫は思い出したように、あ!と声を上げると、立ち止まり、玲子の方を振り返った。

次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

隣で女の子の叫び声がした。

突然の出来事に、幸姫の体は硬直する。



「幸姫!」




玲子の叫び声が遠くに聞こえた。
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