焦れ恋オフィス
4

離れたくない




「芽依!芽依!どうしたんだ」

え…?

「起きろ。芽依!」

誰…?

揺りおこされた私が目を開けると、両手で私の頬を包みながら心配そうに見つめている…

「…夏基」

夢…?
まだ夢を見てる…?

そっと手を伸ばすと、ぎゅっと握り締めてくれる優しい手。

「本当に…?」

「芽依…芽依…」

呟く夏基の手の震えが伝わってきて、夢じゃないってわかる。

「夏基っ」

ベッドから起き上がって、夏基の首に抱き付いた。

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