今よりもっと強くなれ!!~我が子が障害を持って生まれたら…~


神様。

私は何かこれまでの人生で悪い事をしましたか?


嘘は沢山つきました。
自分を守るための嘘

喜ばせるための嘘

人を傷つけた嘘

たくさん、つきました。

でもこれは皆、ついてるでしょ?


違うの?


世の中には悪い人は沢山いる。

窃盗・殺し・イジメ

この人達には五体満足な子宝を恵むのですか?


自分の子を殺める親もいるんですよ。


なのに、私達のところには……。


何故?

何故?


涙が止まらない。


そういえば涼也と私、目が合った事ないなぁ。

もう視点が合うのに。


それから病院に行った。


聞けなかった。


知的障害なんですか?
……って。


その可能性は有りますと言われるのが怖かった。
もう知的障害だと、ほぼ確定してるのに認めたくなかった。


代わりに退院の日の話を引っ張り出した私。

『あの退院の日に頭は大丈夫と言いましたよね。あの大丈夫は何が大丈夫だったんですかね?』


先生は、あ~、あれねっ。……みたいな顔をして答えた。


『あれは脳の検査をしたんですけど、
《てんかん》や他に脳の異常があるかを調べたんですよ。
ちなみにこの検査では知的障害を調べる事は出来ません。
……と、言うか今の医学では分からないんですけどね。』


と、私の気持ちを悟ったように答えた。
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