レンズ越しの君へ
あの日から、廉は頻繁に店に来てあたしを指名してくれるようになった。


初日に全く手応えが無かったから、指名は取れないと思っていた。


だから、次からも来店する度にあたしを指名してくれている廉が、何だかいい人に思えて来た。


だけどそれは、別にあたしを指名をしてくれたからとかじゃない。


廉との距離が近付くに連れて、彼と話すのが楽しくなって来たから。


廉は、相変わらず必要以上に口を開かないけど、話し掛けるとちゃんと答えてくれる。


それに、すごくカッコイイ。


正直、彼女がいないのが不思議なくらい。


廉は仕事が忙しいからって言っていたけど、それでも女の方から寄って来るハズ。


見た感じはどこか近寄り難いけど、たまに見せる笑顔は最高にドキドキする。


あたし自身、もう何度くらい廉にときめいたかわからない。


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