闇の花~2人の殺し屋~


ラックはぎこちない笑顔で当たりを見回していた。


そして私と目が合うと目を見開いた。




私に気づいたんだ。





私はすぐに逸らしたけどラックは私をずっと見ていた。





「では自己紹介を。山岸先生・・・・山岸先生!」


ラックは担任の呼びかけに気付いてない。





「あっ、すいません…

初めまして。このクラスの副担任になった山岸 聖です。
教科は数学。よろしくお願いします」




ダメね…
いかなる時でも気を逸らしちゃいけないのに。



それにしても・・・

まさかこの姿で再会するなんて予想外もいいところね。




笑えない現状に肩を落とした。













―――――――――――



俺は今日から高校の教師になった。

まぁ、もともと教職免許は持ってたんだが…




なんでもクラスの副担任で数学の先生が入院したからその代わりだ。




初出勤、当日。

挨拶をするために教室に入るとかん高い女の子の叫び声が聞こえた。





うるさい!


思わず出て行きたくなったけどここは我慢。




そう考えて態度に出さずに教室を見回した。


< 33 / 400 >

この作品をシェア

pagetop