─ Alice ?─


***



走り去る2人を
見ながら

私は先程アリスに
してしまった失態を
思い返す。





あの時私は
確かにアリスを
私 だ け のアリスに
したいと強く思った。

永遠にアリスと──




だがそれ以上の
感情が私に沸き立った。





そうだ



私はあの時






アリスに欲情していた。




真っ赤な唇

蜂蜜色の髪


柔らかな体



全てが愛しく、
私を奮い立たせた。



「早く、早く黒兎を
助け出して下さい…。」






そうしなければ

ア リ ス

私 は ───
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