爽やか王子と内気少女




「あっ!ストラップ落とした!」




放課後の下駄箱で、一緒に帰ろうとした5人の内の1人が言った。



「え?あ~佐々木がいつもケータイに付けてる古いお守り?」


「古いから誰かに捨てられてんじゃね?」


佐々木はキョロキョロと周りを見渡した。



「つか、あんな古いの良いじゃん!新しいの買おうぜ!俺、お前に似合いそうな面白いの見つける!」


「いや、俺のが面白いの見つけるね!だから気にすんなって!なっ!」


佐々木を元気付けて、新しいの付けるように皆が勧めるが、
佐々木は「そーだな」と言いながらも少し寂しそうだ。




確かあのお守りは、前に佐々木が俺に見せてくれた。



「死んだばあちゃんから貰ったやつなんだ。俺おばあちゃんっ子だったから肌身離せなくて。

いつも持ってたらこんなに汚くなっちゃったけど、ばあちゃんが見守ってくれてる気がしてさ……」



少し照れながら、そんな事を言ってた。


 
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