赤い愉楽
「鬼軍曹さん。どうしますか?」



奥田が鬼軍曹に問いかけるが
そっぽを向いたままこちらを見ようともしない。


「あなたもこの学園には疑問を抱いていたはず。



あなたが街で拾い世間で強く生きていけるように
鍛えようとしていた子供たちも


ワタヌキにとっては商売道具でしかないんですよ。


ワタヌキにとっては
臓器を売るための家畜でしかない…」


「え?臓器を売るって…」



驚いた様子で聞く僕に
奥田は冷静な声で説明する。


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