濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-


私達は顔を不思議そうに合わせて見つめ合った。


誰かな?


セールスかな?




「…見て来る」


「…うん」




翔ちゃんは邪魔されたと言わんばかりに溜め息をついて玄関へと向かった。


私も起き上がり、乱れていた髪を手ぐしで整え玄関の方へと耳を傾けた。




「…はい」


「翔矢。会いたかったわー」




え…この声って…。


ママっ??!!



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