濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-


私は話している二人の傍へツカツカと歩みより、二人の前へ行くとにっこり微笑んだ。




「紗耶。ただいま」


「おかえり。翔ちゃん。ねぇ、その人知り合い?お友達?」




私の顔から自然と笑みがなくなって行くのが自分でもわかる。


今凄く醜い女になってるよね。




「ああ。彼女は帰りの飛行機で一緒だったんだ。何、妬いてんのか」


「ち、ちがっ」




隣りにいる金髪美女は何やら英語で翔ちゃんと会話をしたのちに去って行った。



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