超イケメン☆ホストクラブ
「……わかっただろ? あいつは、臆病者なんだよ。昔の女にとらわれて、一歩も踏み出せない、臆病な男」

「違う……そんなんじゃない」

流星をキッとにらみつける。

「そんなんじゃないもの。銀河は、とてもやさしくて、いいひとで……臆病者なんかじゃないから……」

「やさしくて、いいひとね……何それ? あいつへの告白?」

軽く笑みを浮かべた顔をじっとにらみつけたまま黙り込む私に、

「ふっ…いいこと思いついた…」

と、流星が口にした。

「いいこと…って、何よ…?」

不審に感じて聞き返すと、

「ふふん、まぁ、見てろって…」

流星はおもしろそうに言って、グラスの中身を一気に飲み干した――。

< 100 / 125 >

この作品をシェア

pagetop