二 億 円



「日夏雅樹くんが亡くなりました。」



涙を堪えながら、担任の先生は言いました。


クラスはざわめき、泣き出す女子もいました。



「先生っ…な、んで?だって、昨日までっ…普通…に、元気だったのにぃっ…」


「原因は…出血死だったらしい。」


それだけ言い、先生も涙を流しながら悲しみに暮れていた。



けれど、私はすぐに胸が高まってしまった。








あの子が、手に入るかもしれない、と。



< 100 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop