猛獣に射抜かれる様な愛


「俺が言うのもおかしな話だが…お前はもっと自分を大事にしろ」


「何それ。父親みたいな言い方しないで。私の身に何が起きようと矢斗には関係ない」


「可愛くねぇ女」


「そんなの今更。可愛くなくて結構だわ」




着替え終えると矢斗に続いて壊れたドアを出て外へと向かう


見事にドアが壊れてる所を見れば、爆弾使った事が窺える


こんな室内で爆弾使う人何て聞いた事ないんだけど私




「ねぇ、矢斗」


「何だ?」


「今日は本当に有難う」


「当たり前の事をしただけだ」


「そっか」




矢斗は私の事を第一に考え、単独で助けに来てくれたんでしょ?


貴方は無口だけれど、機転利かせてくれる所…最近になって分かってきたのよ。本当に有難う。



< 154 / 333 >

この作品をシェア

pagetop