AZZURRO
「ユキノ…しばらくは私の宮で暮らせ。」



「え?」


「いく宛もないのだろう?
この辺りは夜は冷えるし狼が出て危険だ。」



しかし

雪乃には
躊躇いの色が見えた



「酷いことはしないし、心配するようなことはないと太陽神に誓おう。」


クリスの誠実な態度と
真剣な瞳が雪乃の警戒心を解いた


…別にどうなってもいい…
死ぬ覚悟はできてるんだ…

雪乃は重たい体を引きずるようにして立ち上がった
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