軽業師は新撰組隊士!


だから


「う、初じゃないっ!」


「あー、分かったから。お前が初なのは分かった。だから黙れ。」


「ちょっ…!副長まで!」


自分を飾らなくてもいい、そんな場所が嬉しい。

楓がそのようなことを考えていると、


「ん?なんか楽しそうじゃの、楓。」


と、克が言った。


「うん、楽しいし、嬉しいよ。」


「そうか…。」


「うん。ねぇ?お父さん?」


「なんじゃ?」


「…ありがとう。」


楓の言葉には、色々な意味が含まれていたが、克はそれを読みとって、ただ頷いた。




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